牧師室より

佐藤秀吉牧師
佐藤秀吉牧師

牧師プロフィール

2010年東京神学大学大学院前期課程修了。2015年より信夫教会主任担任教師。


信夫教会月報 しのぶのひかり
2024 年 11月 17日発行(11・12 月合併号)の転載です

 

 過去にも書いたであろうコーヒーの話を書くことにした。生まれて初めてコーヒーというものを飲んだのはおそらく小学生の時だったと思う。原町市(現南相馬市原町区)にある貸衣装屋さんに一緒に行った時なのは覚えている。実家はすでに廃業しているが美容室を経営していた。田舎なりの事情があり、浪江町から原町市まで衣装を見に行くときについていくことがあった。それ以外でも、浪江町よりは大きな街でもあったので家族で出かけるときもあり、あいさつ回りを兼ねて貸衣装屋さんによることが多かった。

 大人たちはコーヒーをいただくことがあったが、子供であった私は対象から外されていた。

 なので、高学年になった時だと思うのだがコーヒーを飲むといって困らせた。もちろんインスタントのコーヒーなのであるが。

 結果としてそのままでは飲めなかった。コーヒー用の粉末のミルクと砂糖を大量に入れ、ようやく飲んだ。大人たちからは「それはコーヒーではない」と言われながら。

実家にもインスタントコーヒーがおいてあり(贈答品としていただくことが多かった)、それを飲むようになった。インスタントとはいえカフェインが入っているので、今度は眠れなくなった。カフェインを除いたインスタントコーヒーを教えてくれた人がいて、こちらは買ってきて(親に頼み込んで)飲むようになった。

 

 次の記憶は渋谷で働いていたころ。近くに喫茶店があり(今も現存している)、仕事前にコーヒーとトーストを注文していた。渋谷の宇田川町にはハンズがあり、よく通っていた。あるときコーヒー器具が売っているのを見つけ、これを購入した。これはマキネッタという種類の器具であり、購入したものの濃いコーヒーのためあまり使わなかった。

札幌で働いていた時には地下街にあったUCCさんの店からサイフォンを購入した。これはかなり気に入っており、落として割るまではよく使用していた。コーヒーミルも購入した記憶があるのだが、どのぐらいの粒度がいいのかわからず、また器具も昔のことで鋳物の刃を使った家庭用なので、粒度をそろえるのも難しかった。

 

 たびたびブランクをはさみながらコーヒーを楽しんでいたと思う。近年はYouTubeで知ったコーヒーミルを使っている。完全にねじ込んだ状態から戻したクリック数で粒度が変えられるので愛用している。通常の粒度は18クリックあたりなのだが、少し粗目のほうが好みに合うので20クリックの設定で使っている。もちろんメーカーによって数は異なる。

 

 そういえば浪江の実家にいた時も、近くの喫茶店によく行っていた。ここのコーヒーはネルドリップのコーヒーで、ネルドリップでコーヒーがおいしく入れられたら一人前だと喫茶店のマスターに聞いた記憶がある。今はペーパーフィルターの性能が上がっているので愛用している。挽きたての豆で淹れるコーヒーの香りは至福のひと時である。

信夫教会月報 しのぶのひかり
2024 年 10月 20 日発行(10 月号)の転載です

教会の十字架の設置が2018829日、手元のスマートフォンの画像の日付にありました。今年の9月末の金曜日に漏電がおきました。

 知ることができたのは、ちょうどPCで作業をしていた時だからでしょうか。牧師館からWifiでつながせていただいているので、同じくWifiでつながれたコピー機を印刷機にすることができるようになりました。このWifiの電波がなくなったのです。

 夏ごろから、今年の暑さのために動作不良があったので、これのせいかと思って礼拝堂に向かってみると、夜で真っ暗。園庭が暗すぎてごみを投げ込む方が多いので、赴任してきて間もなく園庭にライトをつけていただきました。これも消えていて真っ暗。コロナ時に導入したアルコールスプレー用のバッテリーを充電していたのですが、これが電気が来なくなると点灯する非常灯の仕組みになっていたため点灯していました。

 メインのブレーカーが落ちていました。どの系統なのか確認しないと連絡もできないため、ひとつづつ入れてはメインブレーカーを入れなおすという作業をして十字架の電源をとっているブレーカーであることを確認しました。

十字架を作ってくださったディスプレー屋さんは土日がお休みのため、Faxにて症状を連絡しました。月曜日に来てくださったのですが、その時はブレーカーがすぐ復帰してしまいました。そのためしばらく様子を見ることに。

 次にブレーカーが落ちたのは土曜日でした。

とりあえず、十字架系統のブレーカーだけを落として復帰させました。月曜日にディスプレー屋さんと確認した時に入ったので、日曜日の早朝礼拝後にもう一度ブレーカーを入れ直しました。通常ですとタイマーで電源のオンオフを切り替えているので早朝礼拝後はオフになっているのですが、ブレーカーで止めてしまっていたため復旧と同時に動き出し通電状態になったようです。そして30分後の8時にはブレーカーが落ちました。

 日曜日でしたので、またFaxで連絡。翌日、電源部の作業をしていただいたお店にチェックをお願いしたとの連絡が入りました。

 この原稿を書いている段階ではまだ点検の日程は決まっていません。

 

閑話休題

Facebookでつながっている方には教会関係の方が多いのですが、そのうちのおひとりの投稿に愛用のフルートをメンテナンスに出したとの報告がありました。それで思い出したのが、聖ヶ丘教会の藤井牧師とのお話。神学校在学中でしたので当時は聖ヶ丘教会の奏楽者をされていました。聖ヶ丘教会ではパイプオルガンを使用しているので、メンテナンスが大変というお話をしていたと思います。私が神学生として奉仕していた教会は電子オルガンといわれるタイプ。音のずれがないのでメンテナンスをしないところが多いのですが、楽器だからメンテナンスは必要ですよねという話をしていたのを思い出します。心と体のメンテナンスも大事ですね。

信夫教会月報 しのぶのひかり
2024 年 9 月 15 日発行(9 月号)の転載です

  先月印刷機の故障を伝えましたが、修理に来てくださり状況を確認してもらいました。エラーが出て印刷できないことを確認してもらったのですが、分解しても異常が見られず、再組立てしたら動いてしまったとのこと。使用済み原紙を貯めておくボックスはギアで送り込む構造になっているので、同じ症状が発生したらギアの交換になりますとのこと。年数のわりに状態がいいですねと言われましたが、学校などよりはるかに印刷する枚数が少ないですからね。

 

 教会の印刷物をコピーのみにしている教会もあるのですが、長期保存をするのなら実はあまり好ましくありません。コピーはカーボンを熱で圧着しているのですが、紙の表面が劣化すると一緒に落ちてしまうのです。圧着の具合で文字だけ落ちてしまうこともあります。

 コストは高くつきますが、インクジェットのコピーの方が良いかもしれませんね。これもインクの種類で適不適があって、染料系のインクだと長持ちしません。顔料系の黒インクを使っていると長持ちします。印刷機は油性のインクですので、浸みこみますので保存には向いています。

 

  適材適所はどの分野でも言われますが、牧師だとそうもいかないことがあります。基本はみ言葉を語ることなので、神学校でも教団の教師試験でもみっちりしごかれます。東京神学大学に入学した後の授業で、この学校はスクラップアンドビルド(scrap and buildをします、と言われたことを思い出します。信仰の深さもまちまちの多くの人に語らないといけないとき、個人の信仰が邪魔になることがあるので、それを建て直すということなんだそうです。年配になればなるほど、信仰が長ければ長いほど困難になるのだとか。受け入れる方はいいのですが、受け入れないという態度を崩さないままに卒業される方もいます。自分の信仰で判断できないものは拒否される牧師になるのでしょうね。

 

 学校では教えてもらえないものがあります。これは教会会計なのですが、簿記のための学校があるくらいですのでそれなりに難しいのはわかるかと思います。

 母教会にいたときに会計は鍛えられました。ほとんど知識はなかったのですが、ちょうど役員になったころに転会してこられた方が会計の資格をお持ちでした。老人ホームの順番が来るまでということで来られたので、ほかの教会ではこうやっているというアドバイスも受けました。ようやく処理の仕方にOKが出るころに老人ホームの順番が来られて転会されました。後になって知ったのですが、この方は三井物産で会計を担当されていた方でした。後に根津教会に奉仕した時に、当時の鍋谷牧師から会社の先輩であることを聞いたのでした。「怖かっただろ」と聞かれたので、「教会が必要な時に神さまが遣わしてくださった方だと思っています」と返事をしたのですが、どうも本人に伝えたらしく「そういう理解をしてくれてうれしいと喜んでいたよ。」と。これも適材適所ですかね。

 


2022年5月4日に行われた、教会員からの礼拝用オルガンの献品感謝コンサート。国際キリスト教団代々木牧師 吉本真理師による演奏で行われた。

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